西光寺のエドヒガン

墓地に立つ美しいエドヒガン

西光寺という寺院には桜の古木が多い。青森県野辺地町の西光寺のしだれ桜、岐阜県飛騨市の西光寺のしだれ桜、奈良県宇陀市の西光寺の城之山桜、調べればまだまだあるだろう。ここ上山市の西光寺もまた、立ち姿の美しいエドヒガンを擁している。

かなりの台数を収容できる立派な駐車場に車を停め、石段を上ると朱塗りの門の前に二本のソメイヨシノが立っている。この辺りではなかなかの桜の名所のようで、上山市が発行する桜マップでも紹介されている。

さらに歩を進め、門をくぐると境内には手入れの行き届いた庭園がある。本堂に向かって左に大きなソメイヨシノがあり、目を奪われるが、目的のエドヒガンは本堂奥からその姿をのぞかせている。ちょうど、お寺の住職がいらしたので挨拶し、裏側の桜を見せて欲しいと頼むと快く承諾してくれた。

桜はちょうど見頃だった。枯損は少なく、樹幹は扇を開いたような美しい半円を描き、枝先までびっしりと花をつけている。満開直後のようで、薄紅色が美しい。見事なエドヒガンである。立派な桜だがまだ若い部類だろう。心なしか、白鷹町の称名寺阿弥陀堂の桜に似ていると思う。


Note 西光寺の墓地に立つエドヒガン。本堂前のソメイヨシノとともに上山市の保存樹木に指定されている。
撮影 2024年4月13日
名称 西光寺のエドヒガン
別称 なし
樹種 エドヒガン
所在地 山形県上山市石崎2丁目6-8
指定 市指定保存樹木
樹齢 不詳
樹高 11.0m※
根回 不詳
幹周 3.04m※
枝張 不詳
出典 ※ 環境省「巨樹・巨木データベース」