殿入ザクラ

殿様も花見した桜

置賜再訪の目的はいくつかあったが、この殿入ザクラも目的の一つだった。斜面から迫り出すように立ち、集落を見下ろす姿は雄大で、周辺に植えられた桜群の中でも一際異彩を放っている。主幹は失われ、2本の大きな枝が空に伸びて両手を広げているようにも見える。

桜の名称は江戸後期に米沢藩主、上杉斉定が立ち寄ったことに因む。1829年と記録が残っているから今からちょうど200年ほど前のことである。桜の樹齢が正しいなら、当時は樹齢約500年。殿様が立ち寄ってもおかしくない見事な桜だったのだろう。


Note白鷹町浅立地区の山の斜面に立つエドヒガンの古木。1829年に米沢藩主の上杉斉定が立ち寄ったとの伝承が名の由来となっている。
撮影2024年4月13日
名称殿入ザクラ
別称なし
樹種エドヒガン
所在地山形県白鷹町浅立4396
指定県指定天然記念物
樹齢700年※1※2
樹高16.0m※1
根回不祥
幹周6.6m※1
枝張不祥
出典 ※1 現地案内板
※2 現地案内板には680年とある。案内板設置時から時間が経過していると考えられるため、ここでは700年と紹介する。