久保山のヤマザクラ

廃校の桜

温暖化の影響か、春先にもとにかく暑い日がある。この日は昼から急激に気温が上昇し、3月というのに20℃を超えた。午前中に目的の桜をめぐり、ある程度満足して帰路に着いたが、近くを通りかかったので久保山のヤマザクラに立ち寄ることにした。標高が高い位置にあるのでまだ早いことは知っていたが、こうも気温が高いと一気に開花が進むことが期待できる。いざ現地に着いてみると、目当ての桜はやはり咲き進んでいた。

南側にフェンスがあるためか、北側に大きく枝を伸ばす特徴的な形をしている。木造の旧校舎の佇まいにふさわしい風格である。ここ脊振小学校の旧久保山分校は1900年(明治33年)に設立されたという。その頃植えられた桜だとすれば、樹齢は100年超といったところか。山の中腹の不便な場所にあるが近所の人と思われる客がちらほらと訪れ、咲き具合を確かめにきている。筆者も1時間ほど滞在したがその間にもさらに花が咲き進んでいるように見えた。


Note脊振山麓習遊館(旧久保山分校)の構内に立つヤマザクラ。標高600mに位置し、平地の桜より数日遅く見頃を迎える。
撮影2021年3月27日
名称久保山のヤマザクラ」
別称なし
樹種ヤマザクラ
所在地佐賀県神埼市脊振町服巻
指定市指定天然記念物
樹齢約100年※
樹高12.0m※
根回3.4m※
幹周3.0m※
枝張15.0m※
出典※神埼市公式サイト