金剛桜

埋もれた名木

桜めぐりに地図アプリは今や欠かせないツールの一つだが、時に意図せぬとんでもない場所に連れて行かれる経験をした人も多いだろう。
この金剛桜もまた、Googleマップに任せて車で近づくととんでもない目に遭う。何しろ正解のルートはマップで示された地点から山を裏側に回り込んだ、龍泰寺の墓地を経由するのだから。

墓地の坂道を登っていくと小径の奥が開けてくる。そこには小さな社が祀られ、その横に社を守るように大きなエドヒガンが枝を広げている。近づいてみると思いの外立派な桜で、マップに明後日の方向に連れて行かれてめんどくさくなり、立ち去ろうと思ってしまったことなども忘れてしまった。

筆者は東北の桜が大好きで、毎年必ずどこかに遠征しているが、宮城の桜はリサーチ不足でつい後回しにしていた。これほどの桜が埋もれているのなら、もっと真剣にリサーチしたいと思う。


Note龍泰寺の墓地の裏側にあるエドヒガンの古木。傍に八幡社が祀られ、八幡桜とも呼ばれる。
撮影2024年4月12日
名称金剛桜
別称八幡桜
樹種エドヒガン
所在地宮城県柴田郡村田町小泉割田197
指定町指定天然記念物
樹齢不詳※1
樹高18m
根回不詳
幹周4.0m※2
枝張不詳
出典現地案内板
※1 300年と紹介しているサイトがあるがめぼしいソースを見つけられなかったためここでは不祥とする。
※2 現地案内板に胸高直径1.3mとある。