試作場の桜

開拓の記念碑

かつて農業試験研究所が設立された際に植えられた桜が試作場の桜と呼ばれ、開拓の歴史を物語る記念碑となっている。3本植えられた桜は1本が1989年に倒木、残る2本も損傷が進み痛々しい姿をしていた。本州のオオヤマザクラには樹齢300年を超えるものもあるが、極寒で風が強い道東にあっては、100年生き抜くことも桜にとって難しいことなのかもしれない。

損傷した枝先から細い枝が伸び、花を咲かせている。このまま力強く育つのか厳しい自然に成長を阻まれるのかはまだわからない。


Note試作場は農業試験研究を行う公営の機関として、1910年の北海道拓殖計画を皮切りに道内で計10箇所設立された。根室試作場はそのうちの一つで設立は1910年。当時3本のエゾヤマザクラが記念に植えられ、そのうちの2本が今に残る。
撮影2023年5月7日
名称試作場の桜
別称なし
樹種エゾヤマザクラ
所在地北海道野付郡別海町中春別278番地2
指定町指定天然記念物
樹齢約110年※1
樹高不詳
根回不詳
幹周不詳
枝張不詳
出典現地案内板
※1 明治43年に植樹されたという記録より