弟子屈町名木指定第4号エゾヤマザクラ

合格の木

道東の朝は早い。筆者が住む大阪と比べれば日の出の時間は1時間ほど早く、この時期に朝一で撮影しようとなると、3時起床となる。この日は車で10分ほどの距離に宿を取り、4時前に宿を出発。まだ3時台というのに空は白み始め、桜に到着する頃には太陽が顔を出し始めた。あたりには遮るものがほとんどなく、ほぼ日の出とともにゆっくりと桜が紅く染まり出す。

日の出も早ければ気温も低い。5月と言うのに気温は-1℃。カメラを持つ手がかじかむほどだったが、風はなく穏やかだった。牧草地は立ち入り禁止なので必然撮影ポジションは限られ、早朝は完全な順光となる。逆光で桜の姿が浮かび上がる夕方の方が人気がありそうに思う。

道東の原野、厳しい自然の中で堂々と花をつける姿が力強いと、2008年にはカルビー社の「合格の木キャンペーン」のシンボルツリーに選ばれた。以来、「合格の木」という愛称で親しまれている。背後のシケレベ山、ベケレ山、広大な牧草地とともに織りなす美しい景観が全国的に知られるようになった。



Note弟子屈町奧春別の牧草地に立つエゾヤマザクラの大木。2008年にカルビー社の「合格の木キャンペーン」のシンボルツリーに選定され、広く認知されるようになった。弟子屈町指定名木は歴史的に、または景観上優れた木を町の財産として後世に伝えるために定められたもので、2006年に町民から募った中から14本の名木が指定された(倒木等による登録抹消のため2023年現在は11本が指定されている)。
撮影2023年5月7日
名称弟子屈町名木指定第4号エゾヤマザクラ
別称合格の木
樹種エゾヤマザクラ
所在地北海道川上郡弟子屈町奥春別原野
指定弟子屈町名木
樹齢不詳
樹高10.5m
根回不詳
幹周2.7m
枝張不詳
出典現地案内板