薄墨桜

薄墨桜

香りの桜

虎の尾桜と同じくオオシマザクラ系のサトザクラ。有名な岐阜の淡墨桜と同じ読みだが一字違い、生物学上の関連もない(淡墨桜はエドヒガン)。

早い時期に葉が伸びるので花が一斉に咲き誇る豪華さはないが、一つの枝から早く開く花と遅く開く花に分かれるため長く楽しめるという。「新編会津風土記」では香りの良さが讃えられ、香りの薄墨桜といわれているそうだが、撮影時は気がつかなかった。

伊佐須美神社は平安時代から続く古社でこの辺りではかなり大きな神社だ。境内の外苑では桜が咲き乱れ、樹齢300年と言われる神代桜がある。どちらも開花時期はやや薄墨桜より早いですが、見応えがある。


Note伊佐須美神社の境内に立つオオシマザクラ系サトザクラ。神社の神木として祀られている。一つの枝から一重と八重の花が咲き、花は薄墨色から薄紅色へと変化する。伊佐須美神社は何度か火災に遭い社殿を焼失しているが、この桜は難を逃れ今に生き続けている。毎年4月29日には花霊を祭る花祝祭が行われ、この花を入れて搗いた餅で祝宴が催される。
撮影2016年4月17日、外苑の桜は2019年4月19日
名称薄墨桜
別称伊佐須美神社の薄墨桜
樹種オオシマザクラ系サトザクラ
所在地福島県大沼郡会津美里町字宮林甲4377
指定町指定天然記念物・福島県緑の文化財
樹齢100年
樹高11.0m
根回不詳
幹周1.0m
枝張14.0m
出典福島県公式サイト