馬ノ墓の種蒔桜

馬の墓の種蒔桜

果樹園の桜

会津美里町の中心にほど近い場所に広大な果樹園が広がり、その中にひときわ大きく枝を広げるエドヒガンの古木がある。樹齢300年の立派な桜ながら、訪れる人は少ない。都会に住む身としてはこれほどの桜が観光地化されず生活に溶け込んでいる様には、何ともいえず癒される気持ちになる。

馬の墓の種蒔桜

北西に飯豊山、北東に磐梯山など、冠雪した山が連なる。広大な盆地ならではの見通しの良さもあり、果樹園と相まって長閑な景観を成す。ロケーションも含めて印象に残る桜だった。

馬の墓の種蒔桜

馬の墓とはこの付近の地名で、桜の立っている場所は薬師堂と言うまた別の地名である。
平安から鎌倉期にかけて、会津地方では薬師如来を祀る薬師堂が多く立ち、この辺りにもそうした薬師堂があったと言われている。
この桜はその薬師堂の境内に植えられたものと言われる。
名前は少々おどろおどろしいが、そのイメージとは異なり濃い色の綺麗な花を咲かせる。

馬ノ墓の種蒔桜

馬の墓の種蒔桜

馬の墓の種蒔桜

馬の墓の種蒔桜

馬の墓の種蒔桜

Note馬の墓とは近くの集落の地名。かつてこの辺りには薬師堂があり、その境内に植えられた桜と伝えられる。桜の開花がちょうど種蒔きの時期と重なるため、種蒔桜と呼ばれ親しまれた。薬師堂は跡かたもなくなっているが、地名にその名残が残る。
撮影2016年4月16日、2019年4月20日
名称馬の墓の種蒔桜
別称なし
樹種エドヒガン
所在地福島県大沼郡会津美里町旭三寄字薬師堂
指定市指定天然記念物
樹齢300年
樹高15m
根回不詳
幹周6m
枝張16〜21m
出典福島県公式サイト