中島の地蔵桜

シダレザクラの新名所

中島の地蔵桜はなかなかの人気桜のようで、早朝ながらすでに何組もの花見客で賑わっていた。田んぼには水が張られ、ゆらゆらと動く水面には桜がほのかに浮かび上がる。樹高はさほど高くないが樹勢は旺盛で、見事な花付きである。

桜は少し前まで雑木に埋もれ、目立たぬ存在だったらしい。それを所有者が手入れし、地元有志が手伝って整備し、今のように誰もが花見をできるまでにしたのだとか。花期には陽が落ちるとライトアップされ、田んぼに妖艶な姿が浮かび上がるという。筆者は個人的にライトアップにあまり関心がないが、間違いなく人気桜となった要因の一つだろう。地元有志の熱意があり、工夫もある。桜の多い二本松の中では後発組ながら、新たな名所となったのは理由があるということか。

Note中島地区の街道沿いに立つシダレザクラ。街道を行き交う牛馬の安全を願い地蔵尊や馬頭観音を祀っていたことから地蔵桜の名がついている。今も傍には地蔵尊が立ち、街道を征く人々を見守っている。この辺りは十数年前までは雑木が生い茂っていたが地元の有志が周辺を整備すると見事な桜が現れ、一躍人気桜となった。
撮影2021年4月3日
名称中島の地蔵桜
別称なし
樹種シダレザクラ
所在地福島県二本松市針道中島46
指定なし
樹齢150年※
樹高10.0m※
根回不祥
幹周不祥
枝張30.0m※
出典※:現地案内板