平家一本桜

秘境の桜

みやま市山川町の要川は源平最後の合戦の場と伝わっており、近隣の山には平家の残党が隠れ住んだという伝説が残る。その伝説の地に根付く5本の山桜の大木は平家五大桜と呼ばれているとか。それぞれ樹齢200年前後の桜なので平家伝説との関わりはないだろうが、名前の響きは歴史を感じて良い。中でもこの平家一本桜は、なるほど落人たちが隠れ住むにふさわしい秘境にある。

桜は天保古山の頂上に立っており、山の中腹に臨時駐車場がある。そこからさらに上まで車で走れるが、離合が厳しいため徒歩が無難だろう。ただし、それなりに急峻な坂を5分程度歩かなければならない。

桜は状態が良く、ロケーションを含めて福岡県屈指の一本桜だと思う。県内で有名な桜といえば浅井の一本桜か虎尾桜だろうが、これらにも見劣りしない桜ながら知名度が低いのは、そのロケーションゆえだろうか。


Note天保古山の頂上に立つヤマザクラの古木。この辺りは源平最後の合戦の地であり、平家の落人伝説が残る。桜の名称はその伝説に因んでいる。
撮影2022年4月2日
名称平家一本桜
別称天保古山の平家一本桜
樹種ヤマザクラ
所在地福岡県みやま市山川町甲田
指定なし
樹齢250年
樹高18.0m
根回不祥
幹周2.5m
枝張不祥
出典みやま市観光協会公式サイト内「みやま市フォトコンテスト」