新田のオオヤマザクラ
桜舞台の看板役者
初めて訪れた2011年当時はまだ情報が少なく、開花状況すらも分からない知る人ぞ知る桜でした。当時越代の桜で知り合った地元の人たちもこの桜を知らなかったようで、大阪住まいの私が先導してこの桜までお連れしたという思い出があります。
越代の桜よりは2、3日早く見ごろを迎えるようで、訪れた2度とも散り始めという状況でした。
樹齢は不明ですが幹の太さから相当古い桜であることは見てとれます。背後にはまだ若いヤマザクラの群れを従え、まるで一つの舞台の主役を張っているような立ち姿です。樹種としてはヤマザクラですが、大きなヤマザクラとの意味でオオヤマザクラの名称で呼ばれているものと考えられます。
日当たりの関係からか背後のヤマザクラの方が少し早く散り始めます。風が吹くと一斉に花びらが空に放たれ、舞台の終幕を飾る紙吹雪のように見えました。
-Notes-
撮影:2011年5月7日、2018年4月22日
別称:なし
樹種:ヤマザクラ
所在地:福島県いわき市三和町下市萱新田177
駐車場:なし(駐車スペース多数)
指定:市指定保存樹木
樹齢:不明
樹高:16m
根回り:不明
幹周り:4.2m
枝張り:不明
概要:いわき市の西端三和町の山中にあるヤマザクラの巨木。支柱なく自立した端正な姿で近年注目を浴びている。越代の桜から車で20分ほどと近い距離にあり、セットで巡る観光客が多い。平成23年には間をつなぐ道路の拡張工事が行われ、アクセスしやすくなった。